たまに都市伝説のように存在が語られるジェイコムの月500円だの667円だの864円などとウワサされる
地上波だけを観られるプラン
について、実際に加入している管理人が解説します。
地上波だけプランとはなんぞや？
正式には
共聴施設地デジコース
という名前で、大阪では月額667円、税込み720円で確かに存在しています。というかワタクシは加入しております。
しかし、このコース誰もが選べるワケではなく、電波障害地域や難視聴地域と呼ばれる地デジの電波が受信しにくい地域に住む人のみ限定のプランとなっています。
地デジのみコースが生まれた背景
このコースが生まれた背景は、地デジ化前に電波障害のある地域がテレビを観られるように、近所の高い建物にアンテナを立てさせてもらったりして、そこから電波をもらってテレビを観ていました。
昔は、電波障害の原因となっている高いビルなどの建物の所有者に、自分の建物の責任でテレビが観れなくなった地域に対して電波を送る義務があったのです。
そのため、電波の良い場所にアンテナを立てて、そこから難視聴となったマンションや一戸建ての地域に電波を送ったり、ケーブルを引いてテレビを観られるようにしていました。そのようなマンションや一戸建ての集まった地域を共に視聴している施設、共聴施設と呼んだワケです。
ワタクシの家の裏にも中学校の校舎があり、それが原因で電波障害が隣近所に発生していたため、大阪市が無償でどこからかケーブルを敷いて近所に電波を送ってくれていたのです。なので隣近所でアンテナの立っている家は一軒もありません。ちなみに、そのケーブルの管理を委託されていたのがジェイコムだったようです。
しかし、2011年に完全に地デジ化されて名目上、電波障害地域はなくなったということになりました。そのため、アンテナを管理してケーブルを引いて電波障害地域に電波を送っていた共同アンテナ組合みたいな組織も解散されて、電波障害地域の住民は自分でアンテナを立てるか、ケーブル会社と自分で契約しなくてはならなくなったワケです。
この時に、一部のマンションや一戸建ての地域では、ジェイコムなどのケーブル会社と契約して、建物にケーブルで引き込んで、後はそれぞれで契約してね！という形で対応することになったのです。
その時に今まで通り地デジがアンテナなしで観られるジェイコムの「共聴施設地デジコース」が必要となったワケです。
ジェイコムと契約しないとテレビが映らないの怪
地デジ化されても難視聴が続く場合などでは、電波障害の原因となった建物の所有者とマンションの管理組合などとジェイコムとの取り決めにより、引き続き無償でテレビを観られる場合もありました。
しかし、時が経つにつれてジェイコムとの契約が終了になったり、マンションの管理組合とジェイコムとの契約内容が変更されたりして、ある日から突然有料になるといったことが起こり始めます。
某社さんは地デジのみの電波を送るだけでは儲からないので、CSチャンネルやネットの契約もしてもらおうと必死に営業します。ウチと契約しないとテレビ観れなくなりますよ～と、つぶやいて加入者を増やしていきました。
実際は、マンションなどでは全戸のケーブルがつながっているので、地デジのみならジェイコムと契約しなくても観られたハズなのですが、どこかの誰かがセールストークでテレビがﾓｿﾞﾓｿﾞと言って回ったようです。
さらに、その時に地デジのみのコースの存在を説明せずに、CSチャンネルやネットと固定電話のセットのコースしか紹介しなかったため、地デジのみコースは都市伝説のようなコースとなっていきます。
その流れは現在も脈々と受け継がれて、パンフレットなどに載っていないのはもちろん、営業マンに聞いても営業マンがコースの存在を知らないといった状態になりました。ワタクシもサポートに自分から地デジのみのコースに変更したいと申し出るまで、存在すら教えてもらえませんでした。
地上波だけプランの料金
以上のような背景のため、ジェイコムの地上波だけを観るプラン「共聴施設地デジコース」は、電波障害のある地域のみのプランとなっています。
料金は関西や関東で微妙に違うようで、ワタクシの住む関西の地域の場合、
関東などでは
となっています。他にも月700円（税込み756円）の地域もあるようです。
BSも観たい場合はプラス500円
また、BSが観られるようになるSTBというチューナーをレンタルする場合、さらにレンタル代が
となっています。なので、地デジにさらにBSも観たい場合は月1,300円程度になります。まったくの新規で加入する場合は、工事費10,800円（税込み）もかかります。（現状で家にジェイコムのケーブルが引き込まれていない場合）
・最低加入期間６か月
もありますので、スグに解約すると解約料が発生します。
加入方法
存在をそもそも隠されているようなプランなので、ジェイコムの営業マンに聞いても、ありません！と答えられると思われます。（ワタクシはそう言われました。）
加入を検討されている場合は、サポートに電話して自分の家が「共聴施設地デジコース」に加入できるのか聞いてみるところからスタートになります。
その際、聞いてもいないお得なセットプランがありますよ！と、よくわからない回答をされてはぐらかされますので、強い気持ちで聞く必要があります。
電話でCSチャンネルが観られるスタンダードプランなどを解約して、地デジコースに加入できると、現状ジェイコムと契約している場合は契約月からCSチャンネルがまず映らなくなり、ＳＴＢ（テレビの下に置いてある黒い箱）を２週間後くらいにジェイコムさんが引き取りにくるので、撤去されるとBSも映らなくなります。
地デジのみプランまとめ
このプランは我が家のように、
- アンテナがない（立てたくない）一戸建て
- 電波障害地域
- 現にジェイコムに加入しているが解約したい
- ジェイコム解約後、ひかりＴＶなどに加入したくない（できない）
- でも地デジのみが観たい
という、ニッチな方向けのプランになります。
ジェイコムに加入している電波障害地域以外の方で、アンテナを立てたくなくて、数年以内に確実に引っ越す予定で地デジだけ観たい人には魅力的なプランですが、そもそも電波障害地域しか加入できないので、加入は難しいと思われます。
なので、以前は電波障害地域だったとしても、今はアンテナを立てれば地デジはよく映るのでまずは自前でアンテナを立てることを考えた方が良いと思います。室内用の安いアンテナが５千円も出せば売っています。
また、ひかりにしてひかりＴＶやフレッツテレビにしても月千円ほどかかるので、長い目で見ればアンテナを立てた方が確実に安くなります。
我が家でも現状ひかりのネット契約とこの地デジプランを併用していますが、元々、無料で観られるハズの地上波に毎月700円も払いたくないので、他の方法を模索している最中です。
見つかればまた追記していきたいと思います。
コメント
はじめまして。
こちらの記事を読み、我が家の話しと全く同じだと思いコメントしました。
我が家も首都圏の市の運営する｢共同受信施設｣を利用していた地域で
2014年にJcomに民間移行しました。
その際個別にJcomと契約するよう回覧が回って来ました。
地上波のみが視聴出来る年間1200円(月額100円)の利用料で十分のはずが
こちらの記事にも記載のとおり
｢Jcomと契約しないとテレビは見られなくなりますよ｣
と営業マンが突然訪問してきて、BSCSその他諸々のオプションサービスの高いコースの説明しかされなく
よくわからない高齢の母が契約してしまいました。
何かあったらTELと言われて教えられた営業マンの携帯番号に
あとから私が問い合わせても｢Jcomと契約しなければテレビは映らない。そこまで言うなら〇〇さんとの契約は遠慮させてもらいますよ、いいんですか？テレビ見られなくなりますかね！｣
の一点張り。
ところが2年後、知人の家では
施設利用料年間1200円のみでテレビの視聴が出来ていると聞き
再度、今度はカスタマーセンターに問い合わせると
｢出来ます｣と。
当時の言った言わないの水掛け論は無駄だと思い
そこでコース変更し、
さらに数年後、2年契約満了でNUROに乗り換えました。
他にもこの会社には本当に頭にくることばかり、
金銭的にもすごく損をしましたし
時間も労力も使いました。
2度と契約しません。
こちらの記事が多くの方の目に触れますように。
自宅の地上波テレビ受信ですが、アナログ放送時代電波障害地域（東電の送電線の影響）になっておりジェイコム（テプコ）が無償で再送信を行っていました。
デジタル放送に移行後、テプコは無料の再送信を停止し有料の地デジコースを新設しました。
有料は不当なので自力でアンテナを建てました。
有料の地デジコースは限りなく黒に近いグレーな料金プランです。
施設利用料などの名称のいかんに関わらず有料はすべてアウトです。
テレビ局の放送電波を他社が有料で再送信することはできないからです。
地デジを有料で再送信すればテレビ局に再送信同意を取り消される可能性があります。
だから、ジェイコムは共聴施設地デジコースの存在をないものとしているのです。
不当な共聴施設地デジコースの契約はやめましょう。
ただ、ジェイコムが共聴施設地デジコースを公表していないこと、アナログ放送時代の電波障害地域に限定していること、対象世帯が限られること、でテレビ局が問題視することはないと思います。